考え方
「割高で売る」の検証
米国・日本・台湾の長期データはどれも示しています:割高で売ると、資産はむしろ減るのです。
ひとことで
私は米国・日本・台湾の数十年分のデータで、「10年平均を大きく上回ったら売る」というルールを検証しました。全部売る、基準をゆるめる、一部だけ減らす。どのやり方でも、三つの市場すべてで持ち続けるほうに負けました。
なぜ大切か
私はこのルールを長年信じてきました。2000年と2008年は、あとから見ればどちらもよく当たっていました。ところが2024年7月にこのルールが「全部売れ」と告げたあと、台湾株は2026年10月までに、シグナルが出た時点の2倍まで上がりました。株式市場は「割高」な水準に何年もとどまることがあり、売ってしまった人は十数年も待たされることがよくあります。方法が間違っていたら改める。これが、私が家族に残したい姿勢です。
ひとつの数字
株価が10年平均の150%を超えたら全部売り、平均まで下がったら買い戻すやり方では、資産は持ち続けた場合に比べて、米国で97%、日本で78%、台湾で64%少なくなりました。持ち続けるより良かったのは「移動平均線を割り込んだら売る」という複雑なやり方だけで、それも4%〜11%の小幅な勝ちにすぎず、長年そのとおりに続けるのは困難です(著者の検証・第5章)。
本のなかで
第5章の第6節では、このいきさつとバックテストの表をすべて紹介しています。第6章の温度計も、これをきっかけに使い道を変えました。